不正性器出血は、子宮がんをはじめとして、婦人科のさまざまな重篤な病気の初期症状であることが少なくありません。
自分で確かめることができる数少ない貴重な手がかりですから、日ごろから注意していることが大切です。
小児期や思春期の不正性器出血は、外傷によるものや性器の炎症などが原因と考えられます。
性が成熟した女性では、卵巣から分泌されるホルモン(卵胞ホルモン(らんほうほるもん)[エストロゲン]と黄体ホルモン(おうたいほるもん)[プロゲステン])がバランスよく分泌されています。
しかし、思春期の女性の場合、卵巣機能が未熟なことから、ホルモンバランスが崩れて子宮から出血することが少なくありません。
このようなホルモンの分泌の異常、バランスの乱れによって起こる性器出血を「機能性出血(きのうせいしゅっけつ)」といいます。
この機能性出血は、なにも思春期の女性に限られたことではなく、性が成熟した女性でも起ります。
特に更年期の女性の場合、卵巣機能が低下し、ホルモンの分泌異常が起こって出血することがあります。
また、更年期前の性成熟期にある女性でも、月経と月経の間の中間期に出血することがあります。
これは排卵期(はいらんき)において卵胞ホルモンの急激な減少が原因とみられ、この場合の出血は、量も少なく、たいてい1,2日で止まります。
このような機能性の出血は、治療は必ずしも必要ないこともあります。
何週間か様子を見ながら、基礎体温と出血との関係をみます。
そしてそれでもなお出血がつづくようならば、卵胞ホルモン薬と黄体ホルモン薬を用いて出血をとめる治療を行います。