不正性器出血は、出血を示す赤色、褐色、あるいはピンク色の帯下(たいげ)も異常をしめすサインとして注意する必要があります。
帯下(たいげ)とは?
帯下は、おりもののことです。
女性の性器(卵管(らんかん)、子宮体部(しきゅうたいぶ)、子宮頸部(しきゅうけいぶ)、膣(ちつ)など)から出る分泌物です。
女性性器の内面の粘膜(ねんまく)は、この分泌物によって常にうるおされているのです。
そして、この分泌物が膣(ちつ)の外へ出たときに「帯下」として自覚されることになります。
自覚というとき、「不快感」を感じる程度に分泌物が増量していることが一般です。
この「帯下感」には個人差がありますから、実際の量と必ずしも一致していません。
帯下には生理的なものと病的なものがありますが、異常かどうか、は、帯下の色を基準とするとよいようです。
そもそも「正常な帯下」とはどのようなものかを把握していることが大切です。
帯下の量は、個人差や年齢差、また妊娠時かどうかによって変わります。
生理的な帯下、つまり正常な帯下は、白あるいは淡い黄色を帯び、のり状かクリーム状をしています。
健康な状態の場合は、膣の内側をうるおす程度なので、外陰(がいいん)に流れ出て不快感を伴うことはあまりありません。
ただし健康な女性でも、月経周期の中間期(排卵期(はいらんき))には、帯下が増量し、無色透明でわずかに粘り気があるものとなります。
妊娠時にも増量し、性的に興奮した場合でも増量します。
異常な帯下とは?
帯下とは、女性性器から出る分泌物で、女性性器内の粘膜をうるおす働きがあります。
つまり、帯下があるということ自体に何ら問題はないのですが、その色(通常、白あるいは淡い黄色でのり状かクリーム状。排卵時には、無色透明で粘り気があります)やにおいに異常がある(濃い黄色、褐色、あるいは血が混じって赤色やピンク、膿のようなものが混じっている。匂いがする)ときに問題となるのです。
特に、子宮たいがんでは、比較的早期からみられることから、早期発見の貴重な手がかりといえそうです。
子宮けいがんの場合、まずは不正性器出血があり、次に異常な帯下があります。
濃性、血性、肉汁様などさまざまな帯下がみられ、がんが進行すると独特のにおい(腐敗臭)が強まることから、注意が必要です。
帯下の量は、非常に個人差がありますし、「自覚」される量(帯下感)として、正常範囲内の少量でも非常に敏感に感じる(不快感)人もいれば、異常に増量しているのにあまり気にしない人もいます。
また、排卵期や妊娠時、精神状態(性的興奮を覚えたときなど)によっても、その量は異なりますので、量ではなく、色やにおいで異常の目安にするのが適当かもしれません。
外陰部にかゆみや痛みがあるときも、病的なものである可能性があります。
黄色の帯下(膿状帯下)は、膿球や細菌が多量に混入したものです。
まず疑われるのは、炎症をともなう膣部びらんや頸管ポリープ、老人性膣炎の可能性です。
また、悪臭(独特の腐敗臭)を伴う場合には、膣がんや子宮がんがある程度進行している可能性があります。
茶褐色の帯下(血性帯下)は、帯下に血が混じっていると考えられますので、不正性器出血(ふせいせいきしゅっけつ)の可能性が疑われます。
不正性器出血は、さまざまな婦人科の病気の初期症状として現れますので注意が必要です。
帯下が茶褐色で、悪臭を伴うときには、膣がん、子宮がん、子宮肉腫(しきゅうにくしゅ)、絨毛上皮腫(じゅうもうじょうひしゅ)、卵管がん(らんかんがん)など、重篤な病気が隠れており、しかもある程度進行している可能性が高いことから、ただちに専門医(婦人科)の診察を受けてください。
また、白色で色としては異常がなくても、その量が異常に多い場合(排卵時を除いて)は、やはり何らかの病気が疑われます。